「歯の噛み合わせ」が気になったことはありませんか?「噛み合わせ」は、見た目はもちろん、よく噛んで食事するためにもとても大切です。
今回は「歯の噛み合わせ」をセルフチェックする方法をご説明します。

噛み合わせを確認しよう!目視でセルフチェック「不正咬合」

目視で判断できる不正咬合(ふせいこうごう)には以下のようなものがあります。

過蓋咬合(かがいこうごう)

上の前歯に覆われて下の前歯が見えない、口を閉じた時に下の歯の先端が上の歯の根元に当たってしまう、といった噛み合わせが深すぎる状態です。
悪い歯並びの状態-過蓋咬合-ディープバイト-噛み合わせが深い画像

切端咬合(せったんこうごう)

口を閉じた時に上の歯と下の歯がカチカチと当たる状態で、「受け口」の原因となるほか、歯に負担を与えます。
悪い歯並びの状態-切端咬合-上の歯と下の歯がカチカチ当たる状態

開咬(かいこう)

奥歯を噛み締めても前後の歯が重ならない状態で、前歯で物を噛みきれません。
悪い歯並びの状態-開咬-前後の歯が重ならない状態

上顎前突(じょうがくぜんとつ)

上顎が前に突出した状態で、「出っ歯」の原因となります。
悪い歯並びの状態-上顎前突-上顎が前に突出した状態

下顎前突(かがくぜんとつ)/反対咬合(はんたいこうごう)

下顎が前に突出した状態で、「受け口」 の原因となります。
歯並びが悪い状態-下顎前突-下顎が突出した状態

叢生(そうせい)

歯の大きさに対してアゴの大きさが小さいため、歯並びが凸凹になる状態です。
歯並びが悪い状態-叢生-歯並びが凸凹になる状態

空隙歯列弓(くうげきしれつきゅう)

あごが大きかったり歯の幅が狭かったりする場合、歯とはの間があき「すきっ歯」といわれる状態になります。
歯並びが悪い状態-すきっ歯
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噛み合わせのチェック方法|違和感をセルフチェックしてみよう

見た目ではこれら「不正咬合」には当てはまらなくても、噛み合わせに違和感がある場合は、下記を確認してみましょう。

「いー」してチェック・左右のズレ

口を「い」の形にした時に、顔の中心と上下の歯の中心がまっすぐ並ばない場合は、歯が左右にズレている可能性があります。

割り箸でチェックできる・水平方向のズレ

割り箸などを口にくわえ、奥歯で噛んでみてください。割り箸が水平にならない場合は、左右の歯の高さがズレている可能性があります。

「カチカチ」でチェック・奥歯のズレ

奥歯をカチカチと噛んでみて、歯が当たる箇所が左右非対称な場合、噛み合わせがズレている可能性があります。

口を大きく開けて確認

大きく口を開けてみてください。縦に指が3本入らなかったり、顎に痛みを感じる場合は、顎の関節に問題があります。

他にもある!悪い噛み合わせの兆候

また、以下のような症状も噛み合わせが原因だと考えられます。気になるようでしたら、矯正歯科で診断してもらいましょう。

  • 食べ物をきちんと噛めない場所がある
  • 誤って口の中を噛んでしまうことが多い
  • 顔や顎が左右非対称で歪んでいる
  • 食べ物を噛むときに痛みを感じる

噛み合わせ

鏡でチェック!見た目で噛み合わせを確認する

なにげなく毎日見ている鏡ですが、噛み合わせに違和感をおぼえたら、鏡で自分の歯並びをしっかり確認することも大切です。

歯並び全体を見てみよう

全体の歯並びを確認するには、鏡の正面に立って確認します。以下が、成人の理想的な歯並びです。要件にあてはまるか確認しましょう。

  • 口の中心から左右に7本ずつ、上下のあごに14本ずつの合計28本の永久歯がそろい、上下・前後で歯が2~3ミリ重なっているか
  • 前歯から奥歯までゆったりとした放物線を描いたように並んでいるか

横からEラインを見てみよう

自分自身の横顔をチェックするのは難しいのですが、ご家族やご友人の助けを借りて、横顔もチェックしてみましょう。

鼻の先から顎の先を一直線に結んだ線は「Eライン」と呼ばれ、横顔の美しさを決める指標のひとつです。一般的には唇がEライン上、もしくはやや内側にくるのが理想と言われていますが、それは欧米の基準であり一概には言えません。しかし噛み合わせの悪さがEラインに影響している可能性もあります。

歯の噛み合わせが悪いと、ものを噛むのに支障が出たり、顔の左右が非対称になったりと、機能的にも外見的にも不具合が生じるのです。くわえて、頭痛や肩こりなどといった不定愁訴や、「顎関節症」の原因にもなります。

歯の噛み合わせを良くしたい人は、歯列矯正を検討してみてはいかがでしょうか。歯列が整えば、ものを噛むときの違和感が解消され、審美的な悩みからも解放されるでしょう。