女性の矯正治療患者様にとって、歯列矯正が及ぼすほうれい線(法令線)への影響は気になる事柄でしょう。さまざまなケースが考えられるので一概には言えませんが、矯正治療をすることによって、噛み合わせや歯並びが整い、フェイスラインと口元の印象が明るく変化することもあります。
それでは、詳しい内容を解説していきましょう。
ほうれい線(法令線)と「噛み合わせ」の関係
ほうれい線(法令線)とは
ほうれい線とは、鼻の両脇から口角をつなぐ、頬と口元の境界線です。骨格や生活習慣などの影響で個人差はありますが、一般的に加齢による表情筋の衰えで目立ちやすく(深く)なるものです。
ほうれい線を目立たせなくさせる方法として、表情筋を引き上げるマッサージやエクササイズ、喫煙や飲酒を避けたバランスの良い食生活、などが効果的だとよく耳にします。
歯列矯正でほうれい線は濃くなるのか?
歯列矯正によって、歯並びと噛み合わせを適切な位置に調整すると、患者様は口元と頬の印象が、以前とは違うことに気づかれるでしょう。
口元の違和感が解消されると、変化をポジティブなものとして受け止める方が多いと思いますが、中には「ほうれい線が濃く(目立つように)なったのでは?」と感じられる方もいらっしゃいます。
しかし、顔貌(がんぼう)の変化には、主観的な要素が入りやすいものであり、歯列矯正の真の目的は、美容の効果ではなく、歯並びと噛み合わせを改善し、プラークコントロールを容易にすることです。
そうは言っても矯正治療後のほうれい線が気になって仕方がない、という方は、かかりつけの矯正歯科医にその旨をご相談ください。
歯列矯正でほうれい線が目立たなく(薄く)なる?
若い方で、ほうれい線が気になる場合は、噛み合わせに問題があることも考えられます。
たとえば、前歯が出っ歯だったり、上顎の骨格が前に出る上顎前突の症状があったりする患者様は、歯列矯正によって下顎が適正な位置におさまると、ほうれい線が目立たなくなることもあるようです。
歯列矯正で得られるものは「健康」です
歯列矯正の真の目的とは?
歯列矯正は、歯列の噛み合わせを整え、口腔衛生や健康状態を改善するための医療行為です。しかし、人によっては矯正の結果、鼻から顎を一直線に結んだ「Eライン」が整い、横顔が端正に見えるようになることもあります。
歯列矯正によるアンチエイジング
歯列矯正によって、口呼吸や左右の歪み、不正咬合といった問題が改善されると、外観のコンプレックスが解消されます。そのことで性格が明るくなったり、行動が積極的になったりすることは、アンチエイジングにつながると言えるでしょう。
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歯列矯正で歯列と噛み合わせを整えて健康に
歯列矯正は、歯並びと噛み合わせを適正な位置に整え、虫歯や歯周病、口を閉じにくいなどの症状を改善するものです。
近年は目立ちにくい矯正装置もあり、気軽に治療を始める患者様も増えています。気になる症状がある方は、気軽にご相談ください。